大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)1177 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意について。

論旨は、事実審に審理不尽による事実誤認のあることを訴え寛大な裁判を願うと

いうのであつて、刑訴四〇五条の上告理由には当らないので採用することができな

い。

弁護人河和金作の上告趣意について。

論旨第一点は、本件第一審裁判所は証拠調手続に入る前に上告人に対し犯罪事実

につき詳細な質問をしており、右は被告人訊問の制度を廃止した新刑事訴訟法の規

定に違反するというのであるが、このような主張は原審において控訴趣意として主

張されず従つて原審の判断を経ていないのであるから、適法な上告理由とならない

ばかりでなく、所論の程度の質問が違法でないことは、当裁判所大法廷判決の趣旨

に徴し明らかである(昭和二五年(あ)三五号同年一二月二〇日大法廷判決)。 論

旨第二点は、量刑不当の主張であるから適法な上告理由に当らない。そして、本件

は刑訴四一一条を適用すべき場合とも認められない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意

見で主文のとおり決定する。

昭和二七年六月三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 本 村 善 太 郎

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